チラックス研究所

チラックスを目指すブログ。ウィンブルドン、ランニング、外から見た日本、海外生活、書評などについて。

ウィンブルドン、行列に並び当日券を入手するための基礎知識、準備編

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ウィンブルドン・チケット取り方まとめシリーズの第3回からは、「定価の当日券」について見ていきます。前売り券が潤沢な資金か運がないと入手できないのに対し、当日券は誰でも入手可能です。生観戦の一番現実的な選択肢となります。

チケットの取り方の全体像を再掲しておきます。

お高い前売り券(第1回の記事
・Debentures (債券保持者向けチケット):時価。確実だが高い。
・Hospitality (ホスピタリティチケット):確実だが高い。優雅な経験ができる。

定価の前売り券(第2回の記事
・Ticketmaster (公式オンライン販売):一瞬で売り切れる。
・The Public Ballot (抽選):定価だがなかなか当たらない。

定価の当日券(この記事(準備編)、実践編お手軽編
・The Queue (行列):並びさえすれば良い席が定価で買える。オススメ!

この記事(行列準備編)では、

についてまとめていきます。

人気のあるShow コート (センター、No. 1、No. 2コート)の当日券チケットを入手するためは、テント泊が必要になることが多いです。テント泊で実際に行列に並ぶ流れについては、第4回・行列実践編に続きます。

また、第5回・お手軽行列編では、テント泊をしない場合、つまり当日の朝から並ぶ方法について説明します。誰かの大ファンというわけじゃないけど、ウィンブルドンに行ってみたい、という方はこちらの方法がおすすめです。

The Queue(行列)とは

ウィンブルドンは、当日券の販売がある数少ないメジャースポーツイベントです。チケットを求める行列はThe Queue と呼ばれます。Queueは行列という意味で、キューと読みます。

It's not just a queue - it's The Queue.
ただの行列ではない。"The Queue"なんだ。
(公式Twitter @Wimbledon より。日本語は意訳。)

英語の解説になりますが、aとtheの違い、Qが大文字である点がポイントです。a queueだと、「ラーメン屋の行列など行列にもいろいろあるけど、そのうち一つの行列(に過ぎない)」というニュアンスになりますが、 theが付いてQが大文字になると、「世界に一つしかない、しかもみんな知っている"あの"行列」みたいな感じになります。

英語でアメリカをthe United States of Americaと言いますが、それと同じです。アメリカは一つで、みんな知ってますよね。だからtheが付いてstatesのSが大文字なのです。

いきなり余談になり失礼しました。The Queueの様子はこんな感じです。テニス会場横のウィンブルドン・パークに並ぶことになります。天気が良いと最高です。

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当日券として手に入るチケット

当日券として販売されるのは、枚数は公式発表されていませんが、概ね以下のとおりです。カッコ内はそのチケットで観れるコートです。センターからNo. 2までは全席指定席です。

・センターコートチケット500枚(センターコートとNo. 3コート以下全て)
 ※ただしセンターコートは最後の4日間は当日券なし
・No. 1コートチケット500枚(No. 1コートとNo. 3コート以下全て)
・No. 2コートチケット500枚(No. 2コートとNo. 3コート以下全て)
・Groundチケット数千枚(6,000〜7,000か?)(No. 3コート以下全て)

一番人気のセンターコートチケットを入手するためには、前日から並ぶ必要があります(2週目火曜日は例外的に当日早朝でも可能性あり)。しかし、思ってるより大変ではないです。これから詳細を説明していきます。

また、Groundチケットは当日の早朝に行けば間違いなく入手できます。日にもよりますが目安は朝5時〜6時に到着すれば大丈夫です。これでもNo. 3コートからコート18まで見れるので、会場の雰囲気を楽しむことも含めて十分価値があると思います。しかも、リセールチケットでセンターコートに入れる可能性もあります(リセールチケットについては、お手軽行列編の記事で触れます)。

リアルタイム情報源(Twitter)

The Queueのリアルタイム情報を発信してくれているTwitterアカウントがあるので、フォローしておきましょう。以下の2つです。すごく役立ちます。

https://twitter.com/ViewFromTheQtwitter.com

twitter.com

「○○日のセンターコートチケット入手のためにはだいたい何時くらいに並べばよいか?」など、質問すると答えてくれたりします。ただし、個人が好きで運営しているアカウントなので、もし返ってこなくてもがっかりしないようにしましょう。

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できれば質問する前に、前年のツイートを検索すると良いでしょう。似たようなことを皆聞いているからです。観客の多さはだいたい大会何日目かで同じ傾向になります。例えば、2週目の火曜日はシングルスは女子準々決勝のみで男子の試合はないので、チケットの競争率は大きく下がります。

検索の仕方は、例えば@TheWimbledonQ の2018年7月4日のツイートを検索したい場合は、

from:@TheWimbledonQ since:2018-07-04 until:2018-07-05

とTwitterの検索欄に入れると出てきます。from:@TheWimbledonQとsince:2018-07-04の間、since:2018-07-04とuntil:2018-07-05の間はそれぞれ半角スペースです。

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英語が苦手な場合は、Twitterの翻訳機能もフル活用していきましょう。

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The Queue 公式ガイド

大会直前になるとこのページにThe Queueの公式ガイドがPDFでアップされるので、目を通しておくとよいでしょう。注意事項が書いてあります。2018年版はこちら

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並ぶときに冊子でもらえるので、印刷しなくても大丈夫です。良いお土産になります。

行列について、2018年から変わった点で一番印象的だったのは、当日券のチケット購入に現金だけでなくカードが使えるようになったことです。やっと時代に追いついてきました。

テント泊に必要なもの

テント泊をする場合、だいたい以下のものが必要なので買い揃えます。

・テント(二人用までの大きさで。それより大きいものは禁止。)
・寝袋
・寝袋の下に敷くマット(なくてもよい)
・レジャーシート(なくてもよい)
・折り畳み椅子(なくてもよい)

実際に並んだ時にテントを設置するとこんな感じになります。

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上の写真のテントはQuechuaというブランドのもので、ワンタッチで簡単に設営できるので非常に楽でした。日本のAmazonで探してみましたが、同じものはなかったので、ワンタッチで組み立てられる二人用テントの例としてこちらを挙げておきます。

日本から来る場合、荷物になるのでテントや寝袋は英国で調達しても良いでしょう。Argos などで安く買えます。自信がなければ、テントは最重要アイテムなので、事前にゲットしておきましょう。ロンドンの7月の夜は結構冷えますし、雨の可能性もあるので、必要以上にケチらないようにするのもポイントです。

ウィンブルドンといえばイチゴ!この時期はスーパーに大量のイチゴが出回るので、買っておくのもオススメ。

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第3回・行列準備編は以上です。次は第4回・行列実践編です。

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