2020年4月3日、Google が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の一助とするため、店舗や駅などの混雑状況を示すデータを公開した。利用するときに注意すべき点があると思ったので記しておく。
Google の公開したレポート
- Googleが公開したCOVID-19 コミュニティモビリティレポート(国を選べる)
- 日本のレポート(2020年3月29日時点)
https://www.gstatic.com/covid19/mobility/2020-03-29_JP_Mobility_Report_en.pdf
本ブログ記事のこれ以降の記載は、この時点のレポートに基づいている。
レポートを見るときに注意した方がよい点
レポートを見るときに一番注意しないといけないのは、増減率として示されている「マイナス25%」といった数字は、ベースライン(1月3日〜2月6日の各曜日の中央値)に対するレポートの日付(3月29日)時点の増減率を表していること。
例えば以下は日本全国の公園の訪問者のデータを示しているが、マイナス25%となったは3月29日(日)だ。東京の小池百合子知事の外出自粛の呼びかけがある程度効いたようだ。しかし、その1週間前の3連休の辺りを見ると、自粛疲れに加え、桜の開花が早かったこともあり、通常時以上の人出となったことが伺える。
また、同様に職場へ通勤した人は3月29日(日)はマイナス9%であった。この日は日曜日で、日本全体の出勤者は平日に比べれば多くはないはずなので、マイナス9%という数字にあまり意味はない。
右のグラフでトレンドを見る必要があって、2月から3月中旬くらいまではあまり顕著には出勤者が減っておらず、やっと下旬になって減少傾向が強くなってきたかなという感じ。赤丸をつけた2つは祝日で、天皇誕生日の振替休日(月曜)と春分の日(金曜)。普通の平日と比べているので、この2日の出勤者が少ないのは当然の結果。
世界全体、日本全体の状況確認方法
世界全体、日本全体の感染状況をビジュアルに確認するために有用なサイトをまとめた過去記事。