チラックス研究所

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ウィンブルドン、前売り券を確実に入手する方法

更新:2018年12月1日(座席情報とHISの販売プランについて追記)

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テニスのグランドスラム (四大大会) の中で唯一、芝のコートで行われるウィンブルドン。天然芝の緑と空の青、選手のウェアの白のコントラストがとても美しく、会場にいるだけで楽しい気分になれます。これからいくつかの記事に分けてチケットの取り方についてまとめます。

チケット入手には主に以下の5つ方法があり、ざっくりと「お高い前売り券」「定価の前売り券」「定価の当日券」に分類できます。 

お高い前売り券(この記事)
・Debentures (債券保持者向けチケット):時価。確実だが高い。
・Hospitality (ホスピタリティチケット):確実だが高い。優雅な観戦体験。

定価の前売り券(第2回の記事
・Ticketmaster (公式オンライン販売):一瞬で売り切れる。
・The Public Ballot (抽選):定価だがなかなか当たらない。

定価の当日券(準備編実践編お手軽編
・The Queue (行列):並びさえすれば良い席が定価で買える。オススメ!

この記事では、「お高い前売り券」についてまとめます。資金に余裕のある方はこの方法で一発です。

Debentures (債券保持者向けチケット)

ウィンブルドンでは、コートの改修等のために債券(英語でDebenture、読み方はディベンチャー)を発行しており、2018年現在、「2016-2020 センターコート債券(2,500枚)」、「2017-2021 No.1 コート債券(1,000枚)」の2種類の債券が流通しています。例えば、このセンターコート債券を1枚持っていると、2016年から2020年の5年間、ウィンブルドン開催期間中は毎日、センターコートのチケット1枚がもらえます。

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写真:リニューアルされたNo. 1コート外の大スクリーン
(サッカーW杯で勝利したイングランドチームへの祝福メッセージが表示されている)

では、全日程のセンターコートチケット付きの夢の債券、いくらで買えるでしょうか?

「2016-2020 センターコート債券」は、直近だと115,500ポンド(約1,700万円、2018年5月17日)で取引されました。その結果、この債券を買った人は、今後2020年までセンターコートの1座席を確保することに成功しました。

ちなみに、(債券なので)額面50,000ポンド(約750万円)が2020年に返ってくるので安心してください。ということで、2018年から2020年のセンターコート1席(大会13日間/年×3年=39日間)の価値はだいたい1,000万円 (≈ 1,700 - 750) ということになります。1日あたり約25万円です。

さて、1,700万円払ってこの債券を買った人は、センターコートに大会中毎日通うのでしょうか?よっぽどのテニス好きでない限り、答えは恐らくNoです。では使わないチケットをどうするかというと、売りに出すことができます。それを僕たちが買うことができるというわけです。

2018年8月現在、2019年のセンターコートチケットは、2枚で3,000ポンド(約45万円)〜、男子シングルス決勝のある最終日は、2枚で8,430ポンド(約126万円)で販売されてます。これらは以下のリンクから購入することができます。

www.wimbledondebentureholders.com

ディベンチャーチケット座れるのは、以下の図で濃い色の部分です。なお、抽選で手に入るチケットはこれより外側(300番台以降)の席になります(抽選についてはこちらの記事参照)。いちばん内側の100番台の席で観戦したければ、行列に並んで当日券を狙うしかありません。行列に並ぶ方法については、こちらの記事で解説しています。

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ディベンチャーチケットの座席の位置

さて、日本の大手旅行代理店HISで、ディベンチャーチケットが買えるようです(→リンク)。上で紹介したディベンチャーチケットの販売サイトから直接買った場合と、HISから買った場合の金額を比較してみましょう。1日目のセンターコートのチケットは、販売サイトでは2枚で3,250ポンド(約49万円)、HISでは同じく2枚で69万円です。この69万円には、航空券やホテルは一切含まれていません。なので純粋に観戦チケットそのものの比較です。

最終日は、販売サイトでは2枚で8,430ポンド(約126万円)、HISでは2枚で198万円です。要するに、1日目で20万円、最終日で70万円ほど、HIS経由で買った方が高いです。なかなか無視できない大きさの金額なので、できればちょっと英語を頑張って、販売サイトから買って節約したいところですね。

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写真:センターコート外観

いずれにしても、債券そのものを1,700万円で買うよりはましですが、やはりちょっと高いですよね。次に行きましょう。

Hospitality (ホスピタリティチケット)

公式ホスピタリティプロバイダーが、観戦チケットとVIPエリア(専用レストラン・バーなど)入場チケットをパッケージで販売しています。公式プロバイダーは、Keith Prowse と Sportworld です。

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写真:ホスピタリティ一例(Keith Prowseホームページより)

パッケージ価格は、先に取り上げた債券保持者向けチケットより、ホスピタリティー部分があるため2~3割くらい高いです。センターコートで1枚25万円~90万円という感じです。

日本の旅行代理店のJTBやHISが販売しているのは、恐らくこの公式ホスピタリティプロバイダーのチケットなので、マージンが上乗せされてさらに高くなります。ホスピタリティチケットは公式プロバイダーから直接購入したいところです。

ここまでセンターコートの話しかしてませんが、No. 1コートについてはだいたいセンターコートの5割~7割の値段で考えれば大丈夫です。

以上、「お高い前売り券」2種類について見てきました。次の記事では、「定価の前売り券」を取り上げます。

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